クラシコファッション

クラシックファッションとメンズドレスについて。身長175cm、体重65、普通体型。

裾直しの悩み シングルかダブルかタタキか、はたまた切りっぱなし?

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パンツの裾直し

 

レディースだとあまり身近なものではないかもしれませんが、メンズドレスパンツだと結構おなじみな悩み

 

 

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メンズのドレスパンツは裾の状態がこんな感じで未修理の状態で販売されていることが多く、ここから自分の股下まで丈を詰めて、裾のディティールを決めて直します

 

基本的には購入したそのお店でやってくれます

 

購入代金には含まれていないことが多いので意外とお金かかりますよね

 

 

 

 

ここで悩むのがどんなディティールにするか

 

丈はどれくらい詰めるのか、シングルなのかダブルなのか、ダブルならその幅は何cmにするのか、etc・・・

 

 

 

 

裾の長さについて

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The Nishiguchialist vol.90|安武 俊宏|BEAMS

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基本的にはこの3種類(フォーマルなモーニングカット等に関しては割愛)


なんとなくのイメージで、おじさんや特に服装に興味のない若者はワンクッション、ないしそれ以上の長さ

 

若い人、スキニー好きな人はノークッション、ないしそれ以上に短い長さみたいなイメージがあるのではないでしょうか

 

というのも裾の長さはパンツの細さにも関係していて、例えばパンツが細い(スキニー等)と足首あたりで止まってしまうのでノークッションになり、パンツが太いと足首で止まらず靴にかかるのでワンクッションやツークッションになりがち、ということです

 

だから、太いパンツ全盛だったおじさん世代の方々の裾は基本的に長いのです

 

また、人によって足の長さは違うので、ウエストだけ合わせて買って股下を直さない人(服に特に興味のない人)は基本的に裾丈が長くなってしまいます

 

既製服は基本的に万人ウケするように作られているので、短かすぎる(いわゆるツンツルテン)バランスでは売られていませんからね

 

 

基本的にパンツは立ち姿が綺麗に出る方が美しいとされます

 

もちろんブランドのシルエットにもよるのですが、裾丈の長さももちろん影響してきます

 

あまりに長すぎてダボダボになったパンツは、決して美しいとは言えません

 

私の場合、細めなパンツはくるぶし丈(くるぶしの上か下かは気分)で、最近流行りのワイド(太め)パンツはそれよりも少し長め(ノークッションくらい)が多いです

 

ワイドでくるぶし丈にすることもありますが、わりとモードな雰囲気になるので、カジュアルなパンツならやってみてもいいのではないでしょうか

 

 

 

とにかく大事なのは、立った時にパンツになるべくシワが寄らないこと

 

パンツが下にストンと落ちるのが理想的です(ダボ付きはNG)

 

特に日本人はお尻が小さく、ふくらはぎが出っ張っていることが多いので、自分に合うパンツを選ばないともったいないシルエットになってしまうことが多いです

 

お尻が小さい分パンツは下がりやすく(腰パンになりやすい)、ふくらはぎで引っかかってシワになるいやすいです

www.youtube.com

こちらの動画でBEAMS中村達也さんが説明してくれてます

 

くるぶし丈はファッションに興味のない方には敬遠されがちですが、細身なパンツであればくるぶし丈が1番綺麗なシルエットになるかと思います

 

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こんな感じです

 

 

 

 

 

裾の仕様について

①シングル

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スーツを生かす格上げテクニックを、達人2人が語る

 

基本的には本当にフォーマルなスーツ以外はあまりやらないとされています

 

が、しかし個人的には結構アリなんじゃないかと思ってます

 

というのもスーツ等で細身のパンツの場合、当然ですがパンツをできるだけ細く見せたいじゃないですか

 

そんな時にはダブルよりもシングルの方が生地が外に出ない分細く見えるんですよ

 

裾周りがすっきりするのでよりシンプルに見えます

 

ただし、シングルカット自体はフォーマルなものなので、カジュアルパンツには向かないかもしれません(私は気分次第でやっちゃいますが・・・)

 

 

 
 

②ダブル

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華麗なる”TAKA”ビー vol.60|安武 俊宏|BEAMS

 

これが一番多い裾のディティールなのではないでしょうか

 

問題はダブルの幅

 

いろんなところからの情報をまとめると・・・・

 

正解はないので、自分の身長や股下等の全体のバランスを見て決めるべし

 

ってな感じです

 

完全に好みの世界

 

細ければモダンでカジュアル寄り、太ければクラシック寄り

 

私の場合、身長175cmで最近はダブル幅5cmであげることが多いです(私くらいの身長の方は5cmが多いみたい)

 

ちょっと前までなら4.5cmだったので、趣向がだいぶクラシックに寄ってきたかなと思います

 

 

 
 

③タタキ

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カジュアルパンツは基本的にこの裾でしょう

 

ユニクロとかでも裾直しの時はタタキが一般的です

 

カジュアルなディティールのパンツの場合、タタキ仕上げで販売されていることも多く、そういう時は作り手側がタタキで履いて欲しいと思って制作していることが多いので基本的にはそれに従うのが無難でしょう

 

タタキのステッチを何cmのところに入れるかに決まりはないのですが、ジーンズなんかは2.5cmくらいが多いように思います

 

最近アントレアミのコーデュロイのパンツを買ったのですが、それはオリジナルで3.5cmのステッチ幅だったので、それに従い裾直しの修理に出しました

 

ちなみに、カジュアルなパンツとフォーマルなパンツっていう定義自体曖昧なものなので、そこまで深く気にする必要はありません

 

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高田も安武も着ております!|ビームス ハウス 丸の内|BEAMS

 

例えばこれはスーツだからフォーマルっぽいけど、色とか素材(シアサッカー)はカジュアルっぽい

 

 
 

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最近買ったこのパンツはディティールはクラシックでフォーマルっぽいけど、素材(コーデュロイ)はカジュアル、ただクリースは入ってるからフォーマルなのか、いやタタキで仕上がってきてるからやっぱりカジュアルなのか・・・・

 

 

 

こんな感じで曖昧なもの(少なくとも一般人にとては曖昧だと感じるもの)も多いので、その時の気分次第で決めているところが大きいです

 

 

ご参照までに

裾の処理 | ELEMENTS OF STYLE

 

 

 

④切りっぱなし(カットオフ)

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簡単リメイク!切りっぱなしの『カットオフデニム』をナチュラルに楽しもう♪ | キナリノ

 

デニムで見かける裾仕様、カットオフ

 

いわゆる切りっぱなし

 

これは流石にカジュアル専用ですかね

 

デニムには裾のアタリがかっこいいという価値観があるので、基本的にはレングスを合わせて履くのが基本だとは思うのですが、こんな風に切りっぱなし仕様にしてもいいですね

 

自分でカットオフして履くなら費用もかかりません

 

何本か持っていたら1本、やってみてもいいかもしれません

 

 

 

 

 

 

 

とまぁ結構ダラダラと書いてしまいましたが、結局裾の仕様に決まり事はないので自分の好きなようにやるべきということでしょう

 

服好きな人は別にして、ジャケットの本切羽と同じように、基本的に人の裾の仕様なんて見ていないので自己満足の世界です笑

 

ただメンズドレスの世界はある程度の暗黙のルールみたいなものがあるのも事実

 

何にも知らないで好き勝手にやるのと、ある程度セオリーを知っておいた上で好き勝手やるのとでは、着こなしに明確に差が出ると個人的には思っています

 

ある程度の知識を知ったらあとは色々試すのみ

 

これはダメだと決めつけずに、とにかく思いついたらやってみよう精神で行こうと思います

 

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西口 修平(27608) スタイリング・コーディネイト|BEAMS

 

「わざとダサめに上げた太めのロールアップは、私が高校のときに流行ったビンテージブームへのオマージュです。」西口修平

 

ロールアップの長さも気分次第ですね 

 

 

 それでは、また。